セルフネグレクトとは?片付けられない心理状態とその対処法
今回は「セルフネグレクト(self-neglect)」という言葉に焦点を当て、なぜ部屋が片付けられなくなってしまうのか、その背景にある心理状態や原因、そして具体的な対処法について解説します。
こんにちは。
遺品整理・生前整理・特殊清掃を行っている「こころ屋」代表の藤田です。
前回は「ゴミ屋敷」になってしまう理由の一つとして、セルフネグレクトについて少し触れさせていただきました。
【ゴミ屋敷整理の現場から】
気づかぬうちに陥る生活環境の落とし穴とは?
今回は、その「セルフネグレクト」について、もう少し詳しくお話したいと思います。
なぜ片付けができなくなるのか? どんな心理状態なのか? どう対処すればいいのか?
ご自身やご家族に当てはまるかもしれないという方は、ぜひ最後までお読みください。
セルフネグレクトとは?
セルフネグレクトとは、自分の身の回りのことを十分に管理・世話できなくなる状態を指します。
例えば…
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部屋の掃除やゴミ捨てをしなくなる
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食事をとらず、栄養バランスが崩れていく
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病院に行くのが面倒で体調が悪化していく
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他人と関わるのを避け、孤立する
このような行動が続き、生活環境や心身の健康が損なわれることを指します。
どうして片付けられなくなるの?
セルフネグレクトは、「怠けている」「だらしない」という単純なものではありません。
背景には、次のような原因が隠れていることが多いのです。
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仕事や介護、育児による慢性的な疲労
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うつ病や心の不調
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身体の不調(関節痛、腰痛などで動けない)
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一人暮らしによる孤独感
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大切な人を失った喪失感(ペットや家族など)
気持ちが沈んだ状態が続くと、「どうでもいいや」「もういいや」という感情が生まれ、片付けや掃除など日常のことすら手につかなくなってしまうのです。
セルフネグレクトが続くとどうなる?
最初は「ちょっとゴミが溜まっているだけ」「今日は体が重いだけ」と思っていた状態が、気づけば…
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室内がゴミ屋敷のようになってしまう
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衛生状態が悪化し、悪臭や虫の被害が出る
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体調を崩し、病気にかかりやすくなる
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誰にも相談できず孤独が深まる
といった、心身ともに深刻な状況へ発展してしまうことがあります。
対処法:まずは“誰かに話す”ことから
セルフネグレクトに陥ってしまっている方に必要なのは、“責められること”ではなく、“寄り添ってくれる存在”です。
一人で抱え込まないこと。
それが、最初の一歩です。
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家族や信頼できる友人に気持ちを話す
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市区町村の福祉窓口に相談してみる
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専門業者に清掃の相談をしてみる
こうした行動は、小さなようでいて大きな変化をもたらします。
こころ屋は、心に寄り添う片付けを大切にしています
「恥ずかしい…」
「誰にも知られたくない…」
そう思ってしまう気持ち、私たちはよくわかります。
でも、本当に大変なのは、そのまま何もできない状態で過ごし続けることです。
こころ屋では、秘密厳守・心に寄り添う対応をモットーに、セルフネグレクトやゴミ屋敷などの状態からの“リスタート”をお手伝いしています。
最後に
自分を大切にすることは、少しずつでも始められます。
「ちょっと部屋を片付けてみようかな」
「誰かに頼ってみようかな」
そんな気持ちが湧いてきたら、それは大きな一歩です。
こころ屋は、そんなあなたの背中をそっと押せる存在でありたいと願っています。
まずは、ご相談ください!